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台風の補償について

小口です

台風15号による被害でゴルフ場のフェンスが倒壊し隣家を破損させた件、住民の方々は本当に大変な思いをされていると思います。

似たようなケースは私どももたくさん取り扱っておりますので今後の展望について少し書いてみたいと思います。

 

1.被害を受けた家屋の損害について

家屋の損害についてはまず第一に考えるのが個々が加入している火災保険でしょう。テレビなどではゴルフ場から弁償すべきだと言う意見が見られますが、法律ではゴルフ場の責任を立証するのは被害を受けた住民側になっているので事実上 訴訟をして決着させる必要があり時間がかかることが予想されます。またその結果についても不確実と言えます。まずは火災保険からの支払いを受けること、ゴルフ場への求償は保険会社の意向に任せると言うことになると思います。

 

2.家屋が復旧するまでの生活のために要した費用(例えばホテルやレンタカーなど)

こちらもゴルフ場に保障してもらうには1と同様の手続きが必要になるでしょう。自身の火災保険に「臨時費用保険金※」が付帯されている場合はそちらで賄うことになります。

※損害保険金の10%から30%もしくは100万円から300万円の低い方など、契約内容により異なります。

 

3.倒壊している鉄塔フェンスの撤去

こちらの費用はゴルフ場が持つのが妥当でしょうし、実際そうするようです。ただし撤去作業の開始はかなり時間がかかると思います、近年の台風被害でも同時に多くの建造物等が被害を受けるので地域内の業者は手一杯になってしまうからです。テレビによると2週間経った今日になり撤去業者らしき人たちがドローンを使った状況把握を始めたようですが、これも災害時には遅過ぎるわけではなく可能な限り早い対応なのではないでしょうか。撤去費用はゴルフ場の火災保険があれば「残存物取り方付け費用」が考えられますがそれで賄えるかは不明と言った所です。

 

 

4.倒壊したゴルフ施設

自社で火災保険に加入していればその補償、加入していなければ自費。

 

5.ゴルフ場の休業損害

上記の4.に同じ。

 

昨年の台風も今回の台風も主に被害が出るのは築年数のたった建造物がほとんどです。気になる方は工務店などにあらかじめ相談してみると良いと思います。

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